はやわかり!3分でわかる歯科医師臨床研修制度
001『歯科医師臨床研修』ってなあに?
歯科医師臨床研修は、2006年4月にスタートしました。
診療に従事する歯科医師には、
歯科大学や歯学部での6年間の教育+歯科医師国家試験に
合格することに加え、研修施設の指定を受けた
病院・診療所などで1年以上の臨床研修が
義務づけられました。
『1年以上』とあるように、研修期間は最低1年ですが、
それ以上の長さは、各研修施設で決めることができます。
病気などでやむを得ず中断してしまった場合でも、
合算して1年以上なら大丈夫!
ちなみに、診療に従事しない人は、
臨床研修を受けなくてもかまいません
(大学で基礎研究を続ける人など)。
しかし、先の選択肢を広げるためにも、
卒業後すぐに受けておいた方が、無難だと思います。
後から受けるのは、なかなか大変ですからね。
では、この研修は、どこで行われているのでしょうか?
大きく分けると
1.大学病院
2.厚生労働省指定の病院もしくは診療所
内訳は
[A]歯科大学
[B]医科大学
[C]医科病院・歯科病院
(例:国際医療病院/神奈川県)
(例:みなとみらい/神奈川県)
[D]歯科診療所
(例:ベル歯科医院/神奈川県)
の全国約300か所で行われています。
臨床研修を行う施設は主に、次のように分類できます。
1)単独型臨床研修施設 [A][B][C][D]
2)管理型臨床研修施設 [A][B][D]
3)協力型臨床研修施設 [D]
4)研修協力施設
5)臨床研修施設群
1)「単独型」臨床研修施設は、
その施設だけで、あるいは研修協力施設と共同して臨床研修を行います。
2)「管理型」臨床研修施設は、
他の施設あるいは研修協力施設と共同して臨床研修を行う施設で、
その臨床研修を管理する施設のことです。
原則として、1年間の研修のうち、3ヶ月以上は
管理型施設で研修することになります。
3)「協力型」臨床研修施設は、
管理型臨床研修施設と共同して臨床研修を行う施設のことを言います。
原則として、1年間の研修のうち、各協力型施設において
連続した3ヶ月以上を研修することになります。
4)「研修協力施設」は、臨床研修施設と共同して
臨床研修を行う施設(老人介護施設や保健福祉センターなども
ここに含まれます)を、
5)「臨床研修施設群」は、共同して臨床研修を行う
管理型臨床研修施設及び協力型臨床研修施設を指します。
研修希望者の募集は、
単独型および管理型臨床研修施設によって行われます。
各施設の研修プログラムは、厚生労働省が運営している
歯科医師臨床研修プログラム検索サイト
「D-REIS」
で閲覧することが出来ます。
また、研修施設の情報は
「JDCnavi」
からも探すことができます。
皆さんが申し込みをする際は、研修施設を選ぶだけでなく、
研修プログラムも選択します。
研修プログラムを1つだけ用意している施設もあれば、
中には、
・A大学病院のAプログラム(A大学単独型研修)
・A大学病院のBプログラム(一般複合型研修)
・A大学病院のCプログラム(病院歯科口腔外科複合型研修)
など、1つの病院が複数のプログラムを用意していることも。
事前にしっかり見学して、
自分が目指す歯科医師像に近づける
研修が受けられるプログラムを選んでくださいね。